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​英語長文読解最強の技 読まずして勝つ

special reading method

​読まずして勝つとは?

 中学時代のことです。英語が得意であった私はゲーム感覚である挑戦を始めました。それは、自分のレベルよりも上の英検や模試などを遊びで受けに行く、ただ全力を尽くして合格を目指すというものです。

当然、自分のその時のレベルよりもはるかに上の問題が出るのですから、まともに内容を読もうとしても意味がありません。わからないのですから。しかしそれは私にとってはゲームでしたから、それでよいのです。私はそのわからない感覚を楽しみながら、試験時間中必死に健闘しました。そのようなことを繰り返しているうちに中学2年生のときに英検2級に合格してしまいました。高校のときは、あらゆる模試で解答時間120分のところを40分で、正答率は8割以上をキープするようになりました。結局その後、高校から大学、大学院に行き英国でMBAを取り外資に勤務するまでに至ったというわけです。この遊びから始まった解法はやがて洗練され、体系化されます。そして見事にその有効性を示しています。そう、それがこれからご紹介する読まずして勝つの戦略なのです。

 

言語テストはあなたの何をはかっているのかー読むとはなにか

 いわゆるテストというと、多くの方は知識の量や正確性をはかっているのではないかと思われます。それは間違いではありません。法律のテストなどはその特徴が顕著です。しかし、国語や英語のテストにおいては、単語やイディオムなど知識を問うパートは部分的であり、実際配点もそこまで大きくありません。肝となるのは結局、読解ということなります。逆をいえば読解の点数が常に一定で高得点を取れれば、どんな試験も合格可能性は一気に跳ね上がります。

では読解とはなんでしょうか?ここで勘違いしてはいけないのは、読むということは淡々と字を追って、内容を一方的に頭にインプットすることではありません。読むということはもっと主体的なものかつインタラクティブなものです。すなわち、あなたと書き手のコミュニケーションです。

端的にいいましょう。中身を一気に読み始める前に、自身の推理力・思考力を総動員してその内容を推測してください。これが何よりも重要です。具体的なやり方は実践編の章でご紹介します。

これは私見ですが、MBAや外資金融でいい評価を受けておりいわゆる優秀である方はみな、知らず知らずのうちにこのクセが身についていました。

 

時間が足りません!の原因

 書類を読むのに時間が足りません。この言葉を学生時代、そして社会人になったあとも何度聞いたかわかりません。一番聞いたのは、私が高校生のころ、試験が終わった直後「あー全然時間が足りなかった!!」と叫ぶ同級生のセリフです。そして大学生のころ、塾講師のアルバイトをしていたときも同様です。

私は高校生のとき、時間が足りないといっている同級生がどのように問題を解いているのかが気になり、テスト中に観察したことがありました。その結果、あることがわかりました。時間が足りないと騒いでいる人ほど、頭の中が時間のことでいっぱいになっているのか、何も考えることなく問題を頭から解いていたのです。もちろん読解問題もしかりで、内容のおおよその把握や選択肢の吟味などをすっ飛ばし、いきなり頭から読んでいるようでした。このような様子は私がアルバイトをしていた塾でも見られ、闇雲に文章を読み進めた結果、ドツボにはまってしまいタイムアウトというのが定石でした。

そう。時間が足りない原因は、ただ1つ。なんの戦略もなく、いきなり読み進めることです。

そして社MBA留学でも同じセリフを今度は日本人以外からも聞くことになるのです。

そこで私はこれはユニバーサルな悩みであることを痛感すると同時に、私が何らかの解決策を提案できるのではないかと思いったのです。

 

略的に読むとは

 私が協調したいのは、読むということを単なるインプットであると思うことをやめてくれということです。読む行為が単なるインプットであると思った瞬間に目の前の文章はただの念仏に代わり、子守歌に代わってしまいます。

文章を書いているのは肉体を持った人間であり、機械ではありません。その人間の主張があり、それを伝えるべく文字化されたのが文章です。伝えるべきことが特にない文章、例えば寝る前の日記などが授業や仕事、まして試験に出題されるわけがありません。

そこで必要なのが読み始める前の先回りです。内容に入る前に、筆者は誰なのか、誰に向けた文章か、テーマはなにか、筆者は最終的に何を言いたいのかを推測することが戦略的に読むということです。

そうすると、ぼんやりとですが自分なりの予想ができるようになります。それが非常に重要なのです。

​-最後に-

私はこの「読まずして勝つ」を大いに利用し、ビジネスコンペティション優勝やMBA留学、外資勤務を乗り越えてきました。

次はみなさんの出番です。

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